高齢者の水分補給 脱水症 熱中症 その予防と対処方法

目安時間 12分

こんにちは。

 

樋口です。

 

高齢者は喉の渇きを感じにくかったり、

 

トイレが近くなるから・・

 

と意識的に水分補給を控える方もいらっしゃいます。

 

これからの季節は特に、脱水症、熱中症予防のためにも、

水分補給はとても重要です。

 

これは高齢者に限らず、命にかかわる大事に至るケースもあるのですから。

 

身体に必要な水分とは

 

私達は、身体に必要な水分を体液(※)として蓄えています。

 

※ 体液とは、血液、リンパ液、唾液、消化液、尿などです。

 

体液には、身体の状態を維持する以下の3つの大切な役割があります。

  1.  酸素や栄養素を体内に運ぶ
  2.  老廃物を体外に排出する
  3.  汗や尿により体温を調整する

 

身体にどれくらいの水分が蓄えているかというと、

体重に対して、乳児約70%、成人男子約60%、高齢者は約50~55%といわれています。

 

 

排泄(尿・便)、呼気、汗などから1日に約2500mlの水分が失われます。

 

その人の体格や食事内容にもよりますが、

食べ物に含まれている水分量は大体1000mlくらいなので、

食事以外に約1500mlの水分を摂取するのが目安となります。

 

但し、水分制限や糖質等を指導されている場合は、

必ず専門家の指示に従ってください。

 

高齢者が脱水症に陥りやすい理由とは・・

 

脱水症は年齢を問わず、誰にでも起こりうる可能性がありますが、

特に高齢者が脱水症に陥りやすい理由は以下の通りです。

 

1. 体内の水分量の減少

 

加齢により、食事量が減ったり、嚥下機能が低下すると水分摂取量は減少します。

 

また筋肉は体液を多く蓄積しますが、加齢による筋力低下で筋肉が落ちると

体内の水分量は減少します。

 

2. 内臓機能の低下

 

加齢による内臓機能の低下も脱水症の要因となります。

 

特に腎臓は体内の水分量をコントロールするので、

この機能が低下すると、塩分濃度を適正に調節できなくなり、

脱水症のリスクは高まることとなります。

 

3. 感覚機能の低下

 

高齢者は感覚機能が低下することから、喉の渇きに気づかない場合があります。

 

特に認知症の場合、自分が飲み物を飲んだかどうかを忘れてしまったり、

そもそも飲み物といった概念自体を忘れてしまっている事も考えられます。

 

4. 排泄障害などの病気によるもの

 

頻尿など排尿の量が増えると、必要な水分まで体外に排出され、脱水症に陥りやすくなります。

 

また糖尿病などは、増えすぎた糖を排出しようと沢山の尿を排出されるため、

結果、体内の水分量が不足することとなります。

 

5. 薬の服用によるもの

 

例えば、血圧を下げる降圧薬の中には、塩分を体外に出す目的で

排尿を促す利尿作用を含んでいるものがあり、

これも脱水症の要因となる可能性があります。

 

 

脱水症のサインを見逃さないために

 

高齢者ご本人が脱水症に気づかない事は往々にしてありますので、

周りの人が脱水症のサインを見逃さないようにすることが大切です。

 

脱水症により以下のような症状が現れます。

 

 

・乾燥からの痒みで、頻繁に身体を掻いていたり、掻き傷がある。

 

・唇がカサついていたり、裂けて出血している。

 

・口の動きがスムーズではなく、話しづらそうだったり、食べにくそう。

 

・唾液や痰が出にくい。

 

・手の甲の皮膚をつまんだ後、すぐ戻らない。

 

・指で爪を押して放しても色がすぐに戻らない。

 

・頻繁にウトウトと傾眠する。

 

・血流が悪くなる事から手足の末端が冷たい。

 

・めまいやふらつきの症状が見られる。

 

 

これらの症状から更に悪化すると、頭痛や吐き気を伴います。

 

また身体の水分量が不足することから、

排尿の量も減るので、便が硬くなり便秘気味となったり、

体重の減少も見られたりします。

 

そして更に進行すると、意識消失したり、身体が痙攣することもあります。

 

 

脱水症の予防方法

 

1日に必要な水分量を把握

 

この記事の最初のほうでも解説しましたが、

水分制限等が医師から制限されていない方であれば、

食事以外に約1500mlの水分を摂取するのが目安となります。

 

しかし、これを高齢の方、ましてや認知症の方に

 

「しっかり意識して水分を摂るように・・」

 

といっても困難ですから、周りのサポートが必要となります。

 

室内の温度、湿度をコントロール

 

加齢に伴う機能低下から、温度変化を感じにくくなりますので、

服装や寝具でこまめに調整したり、室内の温度、湿度もコントロールしましょう。

 

高齢の方は、エアコンを好まないといった方も多く、

節約志向から冷房を入れないといった方もいらっしゃいます。

 

夏場、閉め切った部屋でエアコンも入っておらず、

熱中症で亡くなった・・というニュースも聞きますよね。

 

こちらも、周りの人が意識してコントロールしていく必要があります。

 

定期的な水分補給

 

起床時、食事前、入浴後、運動後、お酒を飲まれる方は飲酒後、

この時は、特に水分補給が必要です。

 

こまめに水分補給を促したくても、困難な場合もあるでしょう。

その際には、時間を決めて水分を摂取してもらうと忘れる心配もなくなります。

 

好みの飲み物で水分摂取

 

特に糖質や塩分の制限がない方なら、

好きな飲み物を把握して提供する工夫も大切です。

 

簡単な飲み物メニューを作って、本人に選んでもらうのも

積極的な水分摂取につながるかもしれませんよ。

 

フルーツやゼリーで水分摂取

 

飲み物だけでなく、水分を多く含むフルーツやゼリーからも水分摂取は可能です。

 

私が勤務する施設でも、ゼライスを加えたほうじ茶ゼリー、ポカリゼリーは、

常に冷蔵庫にストックされており、

特に水分で咽込んでしまう事が多いご利用者には、積極的に提供させて頂いています。

 

また、ほうじ茶は飲まないけど、ほうじ茶ゼリーは食べる

といった形態の違いで摂取して頂けるケースもあります。

 

 

脱水症の応急処置

 

脱水症の症状が見られたら、まずは十分な水分補給をしましょう。

 

その際に、発熱や発汗を伴っている場合には、

ナトリウム、カリウムなどの電解質も補う必要があります。

 

市販の経口補水液(※)は、身体への水分吸収が早く、電解質も含まれています。

 

※経口補水液とは、水に食塩とブドウ糖を溶かしたものです。

 

 

経口補水液がない場合、自宅で作ることもできます。

水1リットルに食塩3グラム、砂糖20~40グラムを溶かせば完成です。

少量のレモン果汁を入れると、飲みやすくなります。

 

但し、この際も、水分制限や糖質等を指導されている場合は、

必ず専門家の指示に従ってください。

 

 

尚、意識消失や痙攣といった脱水症が重度の場合、

口からの水分補給は困難です。

 

自己判断で対応せずに、すぐに医師に連絡するか、

もしくは119番通報で救急搬送を!

 

点滴などの医療処置で水分、電解質を補給することとなります。

 

 

最後に

 

脱水症は、なってからの対応よりも、

ならないための予防が重要です。

 

次回は、生活の中での水分摂取のコツなど、

施設での例なども取り入れながら解説したいと思います。

 

 

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施設でも、なかなか水分を摂ってくれないご利用者はいらっしゃいます。

 

でも声かけの仕方や、周りの環境、雰囲気を変えると飲み始めてくれたり、

 

そのあたりのコツを次回お伝え出来たらと思います。

 

お楽しみに!^^

 

 

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