非常事態宣言が延長されている地域もある新型コロナウイルス感染症。
特に高齢者は感染すると重症化しやすいことから感染予防の対策として、外出や屋外での活動の制限が望ましいと思われます。
しかし一方で、高齢者の場合、心配されるのが「フレイル」の問題です。
フレイルとは、歳を取ることによって心身の機能が衰え、介護が必要になるリスクが高くなった状態のことです。
そのまま放置すれば近い将来要介護へと進む可能性が高いものの、適切に治療や予防をすれば要介護状態にならずに済むこともあります。
フレイルは、「フレイルサイクル」という悪循環を通して進行していきます。
加齢等により筋力や筋肉量が低下すると運動量が減ります。
すると、食欲がわかず、栄養の摂取量が減少します。
そのまま低栄養の状態が続くと、体重および筋肉量が減少していきます。
この状態になると、転倒や骨折、持病の悪化を招きやすく、それが原因で要介護状態になるリスクが高まるのです。
この悪循環に陥らないようにするには、運動だけではなく、身体、精神・心理、社会の3つの要素をバランスよく組み合わせて対応することが大切です。
これら3つの要素には、フレイルの原因になる具体的な問題が含まれています。
フレイルを引き起こす要因は日常生活に潜んでいることがわかります。
そのため、フレイル予防のポイントとして次のようなものがあげられます。
このように、フレイル予防では、体を動かすことや、社会活動等、人とのつながりが重要になります。
しかしながら新型コロナウイルス禍においての新しい生活様式では、ソーシャルディスタンスを保ち、3密を避けることが引き続き求められます。
具体的には、買物・レジャーなどの不要不急の外出を控え、筋トレなどは自宅で行う・・・
これでは、体を動かしたり人づきあいをする機会を持つのが難しそうに思われます。
特に、高齢者で一人暮らしの人にとっては、ハードルが高いものになってしまいます。
また、離れて一人で暮らす高齢の家族がフレイルにならないか心配している人もいるでしょう。
もちろん今現在は、新型コロナウイルスに感染しないということがなによりも重要です。
それを念頭に置いたうえで、段階的に自粛解除が進む事を確認しつつ、細心の注意を払いながらフレイル予防を考える、それこそが「新しい生活様式」と言えます。
では、新しい生活様式とフレイル予防を、どう両立させていけばいいのでしょうか?
自治体などにより、次のような実践例が提唱されています。
〈外出〉
〈人づきあい〉
加えて、ふだんの生活のなかで、以下のような工夫をすることも大切です。
自宅に引きこもって食事も一人でといったことが続けば、免疫も低下し、フレイルだけでなくウイルス感染のリスクも高まります。
高齢者一人暮らしの場合は特に注意が必要でしょう。
以上を参考に、適切に外出や人と会話する機会を最低限確保することも大切です。
ただし、くれぐれも命を守ることが第一。
新型コロナウイルスを正しく恐れ、感染対策を万全にしたうえで、フレイルの予防に努めましょう。
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