【認知症と介護】食事介助の注意点

目安時間 12分

こんにちは。

 

樋口です。

 

私達が健康に生活する上で、食事はとても大切な生活行動ですが、
高齢になると食が細くなり、結果、十分に栄養が摂れていないとなります。

 

栄養が摂れていないとなると、痩せてしまったり、便秘になったり、

また栄養障害となるケースもあります。

 

栄養障害の結果、傷や床ずれと言われる褥瘡(じょくそう)が治りにくくなったり、

免疫力が低下して感染しやすいといった状態になってしまいます。

 

今回は、大切な食事の介助に関して、様々なケースと注意点を解説します。

 

なかなか食事を食べ始めない場合

 

目の前に食事が出されても、なかなか食べ始めない場合には、

まず1口目だけ介助して食べて頂きます。

口に入った時点で食べ物であると認識されます。

 

その後は、箸やスプーン等を持てる方であれば、

手渡しして、ひとりで食べて頂くようにします。

 

なかには、食事途中で、箸、スプーンを持った手が止まってしまい、

口まで運ばないという事もあります。

 

その際には、持っている手の肘を少し上げるなどのサポートで

再び、食事を召し上がる方も多くいらっしゃいます。

 

また食器も食べやすい位置に置き、持ち上げやすい軽い素材の物を使用することも大切です。

 

そして食事介助時には、食事のメニューを伝えたり、

 

「今日のおかずはお肉ですよ。美味しいですよ。」

 

と、和やかに食事が出来る環境作りと声かけを行って下さい。

 

途中で食事を止めてしまう場合

 

まず、食事の時の姿勢をチェックして下さい。

 

(画像提供:キューピー)

 

椅子から身体がずり落ちている。

右または左に傾いている。

踵が床にしっかりとついていない等。

 

このような時には、クッションや足台などを使用して、

正しい姿勢で食事出来るように調整しましょう。

 

また食事の途中でトイレに行く事のないように、

食事前に排泄、手洗いを終え、食事に集中出来る環境を整えて下さい。

 

食べ物をずっと噛み続けている場合

 

高齢になると、噛む力が弱くなったり、

入歯の方は、噛合せが悪くなったりすることから

なかなか飲み込むことが出来ずに、口の中で噛み続けている場合があります。

 

特に食材で、噛みにくい物、唾液などを吸収する物、

口の中ではりつきやすい物、弾力性のある物などは注意が必要で、

一口大や刻みで対応しましょう。

 

食材のサイズだけではなく、やわらかさで対応する方法もあります。

日本介護食品協議会のユニバーサルデザインフードに基づき、

食材のかたさなどの基準が定められています。

 

「容易にかめる」

「歯ぐきでつぶせる」

「舌でつぶせる」

「かまなくてもよい」

 

の4区分になっています。

 

本人の食べやすい形態を検討してみましょう。

 

また定期的な歯科受診も大切です。

歯の状態や入歯の噛合せ、嚥下の状態を診てもらう事はとても重要です。

 

食べ終わっても、箸やスプーンを使い続けている場合

 

例えば模様が付いている食器を使用している場合、

本人には、その模様が食べ物に見えていることがあります。

 

逆に、真っ白のご飯茶碗で白米が見えていないといった例もあります。

 

食材によって食器を選択してみましょう。

 

食事中にむせてしまう場合

 

むせてしまうのは、食べ物や飲み物が

通常では、口から入り、喉、食道、胃に送り込まれるのが、

喉から食道へ送り込まれるところで、

食道ではなく気管に入ってしまうことで、むせます。

 

むせるのは、気管に入ってしまった異物を出そうとする働きです。

 

むせによって異物が出れば良いのですが、

気管に入ったままだと肺炎を起こす可能性があります。

 

これが「誤嚥性肺炎」です。

 

むせの原因には、前述した

噛む力が弱くなったり、入歯の噛合せが悪かったり、

他にも、舌の動きが悪くなる、唾液の分泌が少ない、

喉仏の位置が下がる、飲み込むための筋力が低下等があります。

 

むせの対策としては、まずどのような食材でむせているかをチェックしましょう。

 

水やお茶などの水分でむせているのか?

 

湯気の上がった味噌汁でむせているのか?

 

挽肉や野菜のみじん切りでむせているのか?

 

酢の物や柑橘系フルーツでむせているのか?

 

麺類でむせているのか?

 

等々。

 

その食材によって、とろみをつけたり、ゼリー状にしたり、

酸味を抑えたり、油脂を加えたり・・・方法は色々あります。

 

但し重要なポイントは、

 

「食べたいものを食べやすく」です!

 

食べ終えても「まだ食べていない」と言う場合

 

認知症には記憶力、判断力の低下といった症状があります。

また満腹中枢は、脳の視床下部という部分にあるのですが、

認知症が進行すると、満腹中枢に障害が現れる場合があります。

 

認知症の方が食事をしたという記憶がなくなり、

 

「食べていない・・・」

 

家族は、

 

「今さっき食べたばかりじゃない!」

 

これでは、認知症の方にとっては、

ただ否定された、という気持ちだけが残る事となります。

 

この場合、一旦、気持ちを受け止めた上で、

 

「ちょっと手伝ってもらっていいですか?」

 

とか、

 

「買い物に付き合ってもらえますか?」

 

といったように、意識を食事から逸らしてみましょう。

 

その他には、食器を小さくして、

1回の量を減らし、回数を増やしてみる。

 

また、ちょっとしたおやつで間食してもらい

口寂しさを紛らわすのもひとつの方法です。

 

食後の口腔ケアを拒否する場合

 

口腔ケアをしないままでいると、口の中の細菌が増え

虫歯や口臭、誤嚥性肺炎の原因にもなります。

 

口腔ケアというと、歯磨きと思われている方が多いのですが、

口の中、舌のマッサージ、飲み込みを良くする運動も兼ねているのです。

 

口の中を清潔に保つのはもちろんですが、口の中の筋肉を動かしたり、

唾液の分泌を促すことは、脳を刺激することにつながります。

 

口腔ケアを拒否される前に、実際に歯ブラシを見せたり、

 

「一緒に歯磨きしましょう~」

 

と実際に歯磨きしているところを見てもらうのも効果的です。

 

また本人にあった口腔ケア用品を使用することも大切です。

 

ドラッグストアーに、スポンジタイプの「モアブラシ」や

「口腔ケア ウエットティッシュ」等が売られています。

 

(モアブラシ)

 

 

 

(口腔ケア ウエットティッシュ)

 

最後に・・・

 

食事って、ただ栄養を摂るだけではなく、

いかに環境を整えて、楽しんで食べて頂けるかです。

 

決してせかしたりせずに、本人のペースで楽しんで頂きましょう!

 

認知症の方に限らず、誰にとっても食事は楽しいもので、

それが生きる力にもなるのですから!!

 

 

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編┃集┃後┃記┃
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私が小学生の頃、

夕食時に観たいテレビ番組「巨人の星」が放映されていて、

 

テレビを観ながら食事をしていると、

もぅテレビに集中しまくりで、

箸を持った手は止まり、テレビに釘付けに・・・

 

すると母が無言で、

テレビの電源を「バシッ」と切り、睨まれる。。。

 

我が家では、こんな事が毎日のように繰り返されていたなぁ~

 

と、今回の食事介助の記事を書きながら、

遠い昔を思い出していた次第です。^^;;

 

 

 

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