※この記事は、樋口修 メールマガジン【親の認知症とその介護】をバックナンバーとしてブログに掲載している物です。
樋口です。
要介護1、88歳の母が起こした通販トラブル。
何度、注意しても繰り返されたトラブル。
その経緯と対処方法を公開します。
今では、ほぼクリアーになった対処方法ですので、参考にしてみて下さい。
母が起こしてしまった通販トラブルは、
通販商品のテレビコマーシャルや新聞広告、チラシ等を見ては、
申込電話番号をメモし、電話でなんでもかんでも申し込んでしまうというもので、
商品アイテムも、サプリメント、化粧品、食品、健康器具類など多岐にわたっており、
なかには、”巻くだけで腹筋が鍛えられるスレン●ートー●”とか・・・
いやいや、88歳にして腹筋割っちゃいます~? ^^;;
って、笑い事では済まされませんが・・・
しかも、料金的にお得感のある、定期購読で申し込まれているものが殆ど。。。
これって、通販番組をご覧になられた方はご存知だと思うんですが、
最初に商品の説明が、これでもか!ってくらいに伝えられ、
その後、お値段、19,800円と提示されるやいなや、
「ちょっと待ったー」 と出て、
今、この番組をご覧になられている方で30分以内にお申込みされた方には、
特別価格、なんと10,000円引きの9,800円でご提供します!
で、フリーダイヤルの申し込み電話番号が、ドーン!!
これ、認知症の方じゃなくても、ついつい買う気にさせられちゃいますよね~
でね、上の例だと、特別価格の9,800円って、
定期購読が条件だったりすることが多いのです。
さて、申し込んだ通販商品の支払いは、
商品と一緒にに振込用紙が同封されていることが多かったようですが、
本人は、申し込んだことも忘れており、
振込用紙は仕舞いこんでしまっていたため、未払いとなっていました。
未払いのままだと、当然、通販会社から督促状がきますが、
なんせ本人は申し込んだことも忘れているのですから、
何のことやら理解できず、その督促状をも仕舞いこみ、
最終的には通販会社の顧問弁護士から法的措置を取りますよ・・・
といった内容の書面まで届いていました。
今回、通販商品の未払いが発覚したのは、
私が平日休みの時に通販会社からかかってきた電話で知ることとなりました。
本人に注意しても、申し込み自体を忘れていますから理解は出来ません。
いや、それどころか、本人には申し込んだ事実が抜け落ちているので、
注意することで、さらに混乱してしまう可能性の方が高いです。
またテレビ、新聞、チラシ等による通販商品の情報をシャットアウトする事は、
不可能ですよね。
では、どうすればよいのか。
今回のケースでは、まず未払いとなっている通販会社、通販会社の顧問弁護士事務所から通知がきているなら、
その弁護士事務所に連絡し、申し込みをした本人が認知症であり、申し込み自体を忘れてしまっている事、
多数の通販商品の申し込みをしてしまっており、1社1社に連絡をさせてもらっているという事実を話した上で、
今後、本人が電話で商品を申し込んでも受けないで欲しいと伝えました。
すでに商品が届き使用したものに関しては当然支払いが必要ですが、
全ての通販会社が本人からの申し込みを受けないことで同意して下さいました。
尚、通販会社によってその対応方法には違いがあり、本人から電話での申し込みがあった際に、
A社は、本人に対し「はい、ご注文ありがとうございます」と伝えるが、商品は発送しない。
B社は、「虚偽の対応は出来ないので、ご家族への確認後となりますと伝えるので、ご本人から電話申し込みがあった際には、都度、ご家族に連絡させて頂きます」
との事でしたが、ほとんどの通販会社は、A社の対応となりました。
また、支払いに関しては、分割での支払いOKの通販会社も多かったです。
今回のケースで通販会社に電話連絡した際、
どの通販会社もとてもスムースな対応をされており、
これは、同様のトラブルが認知症の増加とともに増えてきているのではと感じました。
と同時に、認知症への理解度も上がってきているのでしょうね。
認知症が痴呆症と言われていた頃、
その方々を拒絶、隔離する事が当たり前のように行われていた時代から、
今では受け入れていく優しい社会に少しずつかもしれませんが変わってきているのではないでしょうか。
ひとりでも多くの方に少しでも認知症を理解して頂ければとの思いを込めて、
微力ながら、ブログ、メルマガ等の執筆をしていきたいと思います。
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