このブログを書いている「樋口 修(ヒグチ オサム)」です。
私は、現役の小規模多機能型居宅介護施設の管理者で、今まで多くの認知症を始めとする介護を要する方々、そしてそのご家族と接してきました。
ここでは、認知症や介護の事に関して、解りやすく発信していきます。
前職はIT系企業で、主に海外オークションサイトや海外ネットショップからの輸入代行をしておりました。
2010年、私が休日で家でのんびりしていた時に、妻(彼女は既に社会福祉法人のディサービス施設で管理者兼ケアマネジャーとして働いていました)より、
「施設ご利用者様でマージャンが好きな方がいらっしゃるんだけど、メンバーひとりたりなくて・・・ボランティアで来てくれない?」
とのお誘い(?)があり、
「マージャンするだけならいいけど、介護なんて出来ないよー」と答えると、
「マージャンだけで大丈夫、時間も1時間もやらないと思うよ」
とのことだったので、はじめて介護施設へお邪魔する事となりました。
(画像はイメージです)
ご利用者の方々が昼食を終え、ゆったりとくつろがれた後、
「今日は、マージャン出来る人が来てくれたからねー」
の一言で、男性おふたり、女性おひとりが来られ、
男性Aさんは、無言でマージャン牌を並べはじめ、
男性Bさんは、マージャン久しぶりだーと笑顔、
女性Cさんは、家でマージャンとか言うと息子に怒られるのよと、こちらも笑顔。
実際にマージャンが始まると、
マージャンを全く知らなかったAさん、
ルールを所々忘れられているBさん、
そのAさん、Bさんにお説教するCさん。。。
いやぁー、どうやってこのマージャン進めていけばいいんだろう?
手を抜いていると思われずに、楽しんで頂くのがボランティアの役目だよね?
と、戸惑いだらけのマージャンボランティアでした。
そんなマージャンボランティアでしたが、ゲームが進行するにつれて(まぁ何度もルール無視のような展開ではありましたが)、皆さんの笑顔も多く見受けられ、何より、その笑顔、笑い声がなんとも心地良く感じている私がいました。
そしてゲーム終了の際に、
Aさんから、ボソッと「ありがとう」
Bさんから、満面の笑顔で「いやー、面白かったねー」
Cさんから、手を握られながら「またやろうね、また来てね」
という言葉を頂き、こんな気持ちの良い時間を過ごさせてもらった上に感謝までされて・・・
と感動と嬉しさ、そして、充足感に満ちた時間を私が皆さんから頂いたという気持ちでいっぱいになったのです。
介護が必要な方々の多くは、歳を重ねられた高齢者です。
介護が必要な方々の多くは、家族のため、子供のためと頑張ってこられました。
そんな方々に楽しんで頂き、笑顔でいて頂き、人生の後半ともいえる時間に関わる事が出来る事は素晴らしいこと・・との思いで転職を決心しました。
転職当時は、まだ介護の資格さえ持っておりませんでしたので、週末は資格所得のため講習を受け、平日は施設の現場に立ちといった生活でしたが、実際に現場でご利用者様にどう声かけしていいのかすらも戸惑う日々でした。
しかし、あのマージャンボランティアでご利用者様から頂いた言葉を胸に、ひとりでも多くの方を笑顔にという思いでいたら、あっという間に10年以上経ち、介護施設の管理者になっておりました。
ご利用者様に笑顔で過ごして頂くように介護に精励することは、そのご利用者様のご家族も笑顔でいて頂ける事に通じます。
このブログでは、認知症や介護に関しましてお役に立てる情報を発信していきます。
今後とも、どうぞ宜しくお願い申し上げます。
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